新年のごあいさつ(2024/1/1)

2024年 今年もよろしくお願いいたします

新しい年が明けました。トモエはたくさんの人たちに支えられ応援されて、今年で38年を迎えています。社会はますます乳幼児とその家族が、心身ともに健やかに生活することを難しくする側面を膨らませてきました。人々から人間性や良心といったものを奪う働きを大きくしてきていると感じます。居心地の良さを失う家庭が増え、また世界のあちこちで戦争や暴力による迫害が起き続けています。

トモエはいつでも主体としての自分を認め、また個々がまわりの人の主体を認め合うことを大切にしてきたコミュニティです。たくさんの人たちに支えられ影響されるなかで、個々が自らの責任で自分という人間性、自分の中の良心を育んでいける環境です。私たちスタッフは、トモエの核心(確信)をこれからも大切にして、そしてそれを世界に広め、安心できる家庭、平和な社会実現のために努力します。

 

園長からのメッセージ

アニメ映画「窓際のトットちゃん」を見に行きましたか?!見た人は、「私と同じだ」と思ったんじゃないかな!

「窓際のトットちゃん」の本が出た時には、園長は、森の中に家族みんなが来て楽しく生活する幼稚園を創っていました。そして園長は、トットちゃんのお母さんに会いたくなり、鎌倉のご自宅を訪問しました。だって、「トモエ学園」って、どのようなところなのか知りたかったからです。トットちゃんのお母さんの目から見た「トモエ学園」を知りたかったのです。

会いたくなったもう一つの理由は、本の中に出て来る物語り~「一番わるい洋服」(p117)の話にあります。トットちゃんはママが気に入っているワンピースを鉄条網のトゲトゲでジャキジャキにしてしまうのですが、「よその子が私の背中にナイフを投げたから」という言い訳に、「あら、そう、大変だったわね」と返し、「どんなにスリルがあって楽しい遊びをしたか」と、うらやましく思ってくれたのでした。なんと素敵なお母さんでしょう。そんなトットちゃんのお母さんに会いたくなったのでした。

そんなトットちゃんのお母さんがトモエビニールハウス幼稚園の1年目の夏に来てくださいました。熱いビニールハウスに入った第一声は「ハワイに来たみたい!」でした。ビックリしました。もしも「熱いわねぇ~!」と言われたら、申し訳なくて園長はショックを受けたと思います。なんと配慮のある言葉でしょう。このようなステキな言葉の表現をプレゼントしていただき、園長は生涯、エネルギーにし続けようと思っています。

ステキな表現ができる人間になるために、「良心」の機能の素晴らしさを発見する日々を迎えられるように生き続けます。85歳、今年もよろしく!

園長 木村 仁

 

新年あいさつ動画をごらんください